新たな自分と心の美しさ

  飛行機で旅に出る。密かに私は天空の旅と呼んでいる。地上で見ると高く見える山々が、空の上では小さく見えてしまう。

  物事は見方を変えると、小さなことに思えたり、実は幸福が隠されていたりする。旅立つことは日常を開放してくれるものであり、魂の開放となる。しかし目新しさに開放され、心は踊るが変化には不安が伴う。環境が変わったとしても、いつもと変わらない「あたり前」のことに感謝すると良いと生前母が話してくれた。話せること 歩けること 見えること 健康でいられること ほほえむこと。そして大切な人がいてくれること。この「あたり前」こそが美しい。

  悲しく、辛く、不安を感じたときには思い出してほしい。変化を恐れず上を向いていると、すべて良い方向に進む。人との出逢いや別離が、時として傷つき成長させてくれる。「傷」ついたのではない『気付』かされ、心の美しさが磨かれたのだ。外見ではない、心の美しさ。旅立つ貴女が、上を向いて強くいるために、この詩を贈りたい。

ついている時に勝つ人が 強い人ではないついてない時負けない人が 本当の強い人である

(ほほえみ読本より)